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  1. 士業に役立つ不動産評価まめ知識
  2. 鑑定評価の実務
  3. 鑑定評価の実務 〜最有効使用〜
 

鑑定評価の実務 〜最有効使用〜

不動産の価格は、
最有効使用が何かによって決まります。

住宅地、商業地、工業地。
戸建住宅、賃貸マンション、
店舗、事務所、工場、倉庫など。

ここでいう「最有効使用」とは何なのか。
よく誤解されることがありますので、
改めて見ていきたいと思います。

【最有効使用とは】

不動産鑑定評価基準によると、
「不動産の効用が最高度に発揮される可能性に最も富む使用」
とされています。

この言葉だけを見ると、
もう最高でベストでNo.1で、
これ以上ないスゴイ使い方…というイメージを
持つこともあるかもしれません。

でも、実際のところは、
“フツーの人がフツーに考えるフツーの使い方”です。

No.1にならなくてもいいんです。
もともと特別なOnly Oneじゃなくてもいいんです。

【最有効使用判定のチェックポイント】

■良識と通常の使用能力を持つ人が採用するであろう
 と考えられる使用方法であること。

オレだったらこの不動産の収益を何倍にもできる!
だから評価を高くしてくれ!
と、頼まれたとします。

しかし、「通常の使用能力」を前提としていますので、
この方ならではのスゴイ使用方法は、
その人個人に属する“属人的”なものとなり、
評価の前提にすることはできません。

■使用収益が将来相当の期間にわたって
 持続し得る使用方法であること。

この1年だけはミラクルでめちゃくちゃ儲かった。
これを前提に評価してくれ!

この場合も、収益の安定性・持続性がないため、
ミラクル前提での評価はできません。
不動産の評価でも「サステイナビリティ」は重要です。

■効用を十分に発揮し得る時点が
 予測し得ない将来でないこと。

いつかここは一大リゾート地になる!
見込みは無いけど、開発許可さえ取れれば…。

この場合も、具体的なリゾート地の事業計画や
開発許可の取得など、
リゾート地になる時点が予測できる将来でないと
評価の前提にすることはできません。

【コンサルティングの活用】

とはいえ、理想は高く、夢はでっかく。
事業の採算性を検討したい場合もあります。

このような場合は、不動産鑑定評価書ではなく、
前提条件を付記した上で、
不動産のコンサルティングレポートとして
どのような試算結果になるかをご報告することが可能です。

【最有効使用の原則】

不動産の価格は、その不動産の効用が
最高度に発揮される可能性に最も富む使用
(以下「最有効使用」という。)を前提として
把握される価格を標準として形成される。

この場合の最有効使用は、
現実の社会経済情勢の下で客観的にみて、
良識と通常の使用能力を持つ人による
合理的かつ合法的な最高最善の使用方法に基づくものである。

なお、ある不動産についての現実の使用方法は、
必ずしも最有効使用に基づいているものではなく、
不合理な又は個人的な事情による使用方法のために、
当該不動産が十分な効用を発揮していない場合が
あることに留意すべきである。

※最有効使用の判定上の留意点※

不動産の最有効使用の判定に当たっては、
次の事項に留意すべきである。

(1)良識と通常の使用能力を持つ人が採用するであろう
   と考えられる使用方法であること。

(2)使用収益が将来相当の期間にわたって
   持続し得る使用方法であること。

(3)効用を十分に発揮し得る時点が
   予測し得ない将来でないこと。

士業の先生の不動産評価に関するご相談、お待ちしています

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