令和4年地価調査(基準地価)の結果について近畿圏の状況を見ていきたいと思います。
各府県の代表的な地点をピックアップします。
基準地価の動向は、
来年度の固定資産評価額に大きく影響します。
【概 況】
経済活動の正常化が進む中で、
新型コロナウイルス感染症の影響等により弱含んでいた
住宅・店舗等の需要は回復傾向とのことで、
地価の回復傾向が全国的に進みました。
全国の変動率上昇トップ10は、
住宅地・商業地とも北海道がほぼ独占し(最大+29.2%)、
商業地7位に千葉の木更津が入っているだけです。
逆に、全国の変動率下落トップ10では、
地価が低い地域を中心に、最大▲8.7%の下落となっています。
近畿では、兵庫県の香美町(▲6.8%)が商業地ワースト7位です。
年間変動率(R3.7.1~R4.7.1)は
新聞やインターネットですぐ検索できますので、
このブログでは、前後半に分けて半年毎の地価動向を見ていきます。
【滋賀県】
■大津市・JR大津駅前(商業地)
R3.7.1 349,000円/㎡
R4.1.1 354,000円/㎡(+1.4%)
R4.7.1 355,000円/㎡(+0.3%)
大津駅前は、年間変動率は+1.7%ですが、
前半に大きく上昇し、後半は緩やかな上昇となっています。
【京都府】
■京都市下京区・四条河原町(商業地)
R3.1.1 8,250,000円/㎡
R4.1.1 8,500,000円/㎡(+3.0%)
R4.7.1 8,700,000円/㎡(+2.4%)
四条河原町は、年間変動率が出ていませんが、
半年間で+2.4%となっていて、年間ベース(+4.8%)にすると
昨年1年間の上昇(+3.0%)より大きな上昇となっています。
■京都市東山区・祇園(商業地)
R3.7.1 3,150,000円/㎡
R4.1.1 3,200,000円/㎡(+1.6%)
R4.7.1 3,300,000円/㎡(+3.1%)
祇園は、年間変動率は+4.8%ですが、
前半より後半のほうが大きな上昇となっています。
■京都市中京区・地下鉄丸太町駅付近(商業地)
R3.7.1 860,000円/㎡
R4.1.1 865,000円/㎡(+0.6%)
R4.7.1 880,000円/㎡(+1.7%)
御所南エリアは、年間変動率は+2.3%ですが、
前半より後半のほうが大きな上昇となっています。
【大阪府】
■大阪市北区・グランフロント(商業地)
R3.7.1 22,500,000円/㎡
R4.1.1 22,100,000円/㎡(▲1.8%)
R4.7.1 22,000,000円/㎡(▲0.5%)
大阪キタは、年間変動率は▲2.2%ですが、
前半の下落に対して後半は微減で、下げ止まりつつあります。
■大阪市中央区・ミナミ戎橋付近(商業地)
R3.7.1 19,000,000円/㎡
R4.1.1 18,800,000円/㎡(▲1.1%)
R4.7.1 18,700,000円/㎡(▲0.5%)
大阪ミナミは、昨年▲18.5%と大きな下落でしたが、
今年の年間変動率は▲1.6%となっています。
特に、後半は微減で、ほぼ下げ止まりといえそうです。
【兵庫県】
■神戸市中央区・三ノ宮駅前(商業地)
R3.7.1 6,200,000円/㎡
R4.1.1 6,120,000円/㎡(▲1.3%)
R4.7.1 6,200,000円/㎡(+1.3%)
三ノ宮駅前は、年間変動率は±0.0%と横ばいですが、
前半下落、後半上昇で、結果として横ばいとなっています。
【奈良県】
■奈良市・近鉄奈良駅前(商業地)
R3.7.1 722,000円/㎡
R4.1.1 720,000円/㎡(▲0.3%)
R4.7.1 750,000円/㎡(+4.2%)
近鉄奈良は、年間変動率+3.9%と上昇に転じました。
前半は下落しましたが、後半は大きく上昇しています。
【和歌山県】
■和歌山市・JR和歌山駅前(商業地)
R3.7.1 442,000円/㎡
R4.1.1 442,000円/㎡(±0.0%)
R4.7.1 443,000円/㎡(+0.2%)
JR和歌山駅前は、年間変動率+0.2%です。
ずっと横ばいが続いてきましたが、
後半で微増ながらようやく地価が上昇しました。
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