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  2. 鑑定評価の実務
  3. 鑑定評価ってどうやるの? 〜売買実例価格の選び方〜
 

鑑定評価ってどうやるの? 〜売買実例価格の選び方〜

鑑定評価には、土地評価の際に

周辺の売買実例価格(取引事例)から

価格を求める方法があります。

 

取引事例比較法といって、

市場性、マーケットアプローチから

価格を求める手法です。

 

【実務上の問題点】

 

この中でよく質問を受けるのが、

どのような売買実例価格(取引事例)を

選んでいるのか?ということです。

 

極端な話、高い事例から評価したら高くなり、

安い事例から評価したら安くなります。

評価主体の恣意性が疑われるケースもあったりします。

 

裁判上の評価等でも、高く評価したい方は

高い事例に基づいてこの土地は高いと主張し、

安く評価したい方は安い事例に基づいて安いと主張し、

平行線をたどってしまうケースも多いです。

 

実際の売買ですから、路線価=取引価格と

1点で決まるものではなく、

市場における中心価格帯という“幅”の中に

入っているかが大切だと考えます。

 

とはいえ、この幅の上下はそれなりにあって、

“ストライク高め”と“ストライク低め”では、

どちらも正しいけど、価格はかなり違う

というようなことも起こったりします。

 

【事例選択4要件】

 

鑑定評価のルールである不動産鑑定評価基準では、

何でも自由に事例を採用してもよいわけではなく、

ちゃんとルールに則って選択・採用しましょうと

4つの要件が定まっています。

 

■場所的同一性

同一需給圏内の類似地域等に存する不動産であること。

同一需給圏内の代替競争不動産であること。

 

■事情の正常性(事情の正常補正可能性)

取引等の事情が正常なものと認められるものであること。

正常なものに補正することができるものであること。

 

■時点修正可能性

時点修正をすることが可能なものであること。

 

■地域要因及び個別的要因の比較可能性

地域要因の比較及び個別的要因の比較が可能なものであること。

 

上記のほか、投機的取引はそもそもダメですし、

その他適正を欠くと認められる事例も選択・採用できません。

 

事例が豊富にある住宅団地などは

良い事例を多数収集して選択・採用できるのですが、

大規模工場や農家集落地域など、

取引事例がそもそも少ないところは

どのような事例を採用するか鑑定士の腕の見せ所です。

 

最終結果である鑑定評価額だけを見るのではなく、

どんな事例に基づいて評価をしているのかなと

評価の過程も見て頂けるとうれしいです。

士業の先生の不動産評価に関するご相談、お待ちしています

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