士業専用ダイヤル
鑑定評価って何を見て値段付けるの?
「地域要因<住宅地域>」に続いて、
商業地域を取り上げたいと思います。
商業地域は、繁華性と収益性。
この2つが重要な要素です。
商業地域の地域要因
不動産鑑定評価基準では、
先に挙げた住宅地域の要因のほか、
商業地域特有の要因として10項目が例示されています。
この中から、評価実務に沿って
商業地域を見るチェックポイントをお話します。
■街路条件
商業地域でも幅員はとても重要です。
人と車の流れや量に直結します。
郊外の幹線道路沿いの商業地域では、
幅員だけではなく、主要国道や都道府県道など
「系統連続性」も大きなポイントになります。
単に幅員の広い狭いだけでは、
広い幅員の道路なんていっぱいありますし、
誰も通らない道路では商売しにくいですよね。
このような幹線沿いの商業地域では、
駐車場の広さや入りやすさ等も
収益性に大きな差が出てきます。
さらに、道路幅員が狭いと、
行政的条件で挙げる容積率にも影響が出てきます。
幅員が狭いと、本来の容積率が使えなくなります。
■交通接近条件
駅前や駅近くの商業地域であれば、
駅からの距離は大きな差になってきますし、
どの駅の近くかはさらに大きな差が出てきます。
都心部や特急停車駅など繁華性が高い駅のほうが
顧客の通行量が多く、高い収益性が見込めます。
また、駅だけに近ければよいわけでもありません。
商業核と言われる大型商業施設との位置関係も大切です。
■環境条件
住宅地域では生活利便性と居住環境が重要でしたが、
商業地域では繁華性と収益性が重要になります。
シャッターばかりの寂れた商店街よりも、
活気があって店舗がたくさん集まった商店街の方が
人もたくさん集まってきますし、収益性も上がります。
商業集積度が高く、背後人口も多い商業地域は
繁華性や収益性が高くなるので、価格も高くなります。
地方だと、繁華性や収益性が低いため、
徐々に商業地域から住宅地域に
なってきているところもあります。
■行政的条件
商業地域では、容積率が非常に重要です。
容積率が大きいほど、大きく高い建物が建てられます。
たとえば、同じ面積の土地でも、
5階建のビルしか建てられないところと
10階建てのビルが建てられるところでは、
全く違ってきますよね。
住宅地域や工業地域より、格差は大きくなります。
商業地域にもさらに種類がある
商業地域といっても、さらに細分化できます。
高度商業地域
準高度商業地域
普通商業地域
近隣商業地域
郊外路線商業地域 です。
(準)高度は、特に発展した都会の駅前商業地域。
普通は、地方の駅前商業地域など。
近隣は、日用品を買う程度のちょっとした商業地域。
郊外路線は、国道などロードサイドの商業地域です。
細分化された地域によって、
上記項目の影響の程度はそれぞれ変わってきます。
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