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  3. 鑑定って何を見てるの? 〜価格形成要因・地域要因<商業地域>〜
 

鑑定って何を見てるの? 〜価格形成要因・地域要因<商業地域>〜

鑑定評価って何を見て値段付けるの?


「地域要因<住宅地域>」に続いて、

商業地域を取り上げたいと思います。

 

商業地域は、繁華性収益性

この2つが重要な要素です。

 

商業地域の地域要因

 

不動産鑑定評価基準では、

先に挙げた住宅地域の要因のほか、

商業地域特有の要因として10項目が例示されています。

 

この中から、評価実務に沿って

商業地域を見るチェックポイントをお話します。

 

■街路条件


 商業地域でも幅員はとても重要です。

 人と車の流れや量に直結します。

 

 郊外の幹線道路沿いの商業地域では、

 幅員だけではなく、主要国道や都道府県道など

 「系統連続性」も大きなポイントになります。

 

 単に幅員の広い狭いだけでは、

 広い幅員の道路なんていっぱいありますし、

 誰も通らない道路では商売しにくいですよね。

 

 このような幹線沿いの商業地域では、

 駐車場の広さや入りやすさ等も

収益性に大きな差が出てきます。

 

 さらに、道路幅員が狭いと、

 行政的条件で挙げる容積率にも影響が出てきます。

 幅員が狭いと、本来の容積率が使えなくなります。

 

■交通接近条件

 

 駅前や駅近くの商業地域であれば、

 駅からの距離は大きな差になってきますし、

 どの駅の近くかはさらに大きな差が出てきます。

 

 都心部や特急停車駅など繁華性が高い駅のほうが

 顧客の通行量が多く、高い収益性が見込めます。

 

 また、駅だけに近ければよいわけでもありません。

 商業核と言われる大型商業施設との位置関係も大切です。

 

■環境条件

 

 住宅地域では生活利便性と居住環境が重要でしたが、

 商業地域では繁華性と収益性が重要になります。

 

 シャッターばかりの寂れた商店街よりも、

 活気があって店舗がたくさん集まった商店街の方が

 人もたくさん集まってきますし、収益性も上がります。

 

 商業集積度が高く、背後人口も多い商業地域は

 繁華性や収益性が高くなるので、価格も高くなります。

 

 地方だと、繁華性や収益性が低いため、

 徐々に商業地域から住宅地域に

なってきているところもあります。

 

■行政的条件

 

 商業地域では、容積率が非常に重要です。

 容積率が大きいほど、大きく高い建物が建てられます。

 

たとえば、同じ面積の土地でも、

5階建のビルしか建てられないところと

 10階建てのビルが建てられるところでは、

 全く違ってきますよね。

 住宅地域や工業地域より、格差は大きくなります。

 

商業地域にもさらに種類がある

 

商業地域といっても、さらに細分化できます。

高度商業地域

準高度商業地域

普通商業地域

近隣商業地域

郊外路線商業地域 です。

 

(準)高度は、特に発展した都会の駅前商業地域。

普通は、地方の駅前商業地域など。

近隣は、日用品を買う程度のちょっとした商業地域。

郊外路線は、国道などロードサイドの商業地域です。

 

細分化された地域によって、

上記項目の影響の程度はそれぞれ変わってきます。


その街の大きな流れに注意

今は通行量が多くて収益が高いロードサイド店舗でも、
国道などの道路は新しくバイパスができてしまったり、
致命的に大きな影響がある場合があります。

一方、著名な寺社仏閣が移転することは無いため、
安定的にお土産屋さんなどを営むことができます。

鉄道駅についても同様で、
特急などの停車の有無、新駅の動向などで
同じ駅前でも大きく変わってくることがあります。

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