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私道(わたくしみち)の評価について、
「道路だから価値ゼロでいいですか?」
というご質問を頂くことも多いです。
もちろん価値ゼロの場合も多いですが、
必ずしも価値ゼロとならない場合もありますので、
順番に見ていきましょう。
【私道とは】
民間(法人・個人)が所有し、管理する道路で、
国・都道府県・市区町村が法律に基づいて築造管理する
公共性ある道路(公道)以外の道です。
私道は、以下の3つに分けられます。
■準公道的私道
一般に公衆の用に供されているが、
私人の所有に属し、
多くは行政庁に管理されているもの。
(開発道路や位置指定道路など)
■共用的私道
私道に接面する複数の画地所有者によって
共同利用されているもの。
■専用私道
特定の一画地のみの私道で、
私道所有者と画地所有者が同じであるもの。
【財産評価基本通達における評価】
私道の用に供されている宅地の評価として、
宅地価格の30/100で評価するとされています。
不特定多数の者の通行の用に供されている場合は、
「その私道の価額は評価しない」として
価値ゼロとなります。
【固定資産評価】
「公衆用道路」に認定されると、
非課税として取り扱われます。
必ずしも登記地目が「公衆用道路」である必要は無く、
現に不特定多数の者の通行の用に供されていて、
アスファルト舗装されているなど、
道路としての形状を有している場合等は、
地目「宅地」であっても、申請により
公衆用道路として認定してもらえる場合があります。
【鑑定評価】
私道の位置、所有形態、
建築基準法上の道路かどうか、
課税の有無、道路管理者が誰か、
上下水ガス管の埋設の有無、
将来的な宅地転化の可能性などを
総合的に判断することになります。
「土地価格比準表」(七次改訂・地価調査研究会編著)では、
標準住宅地域の私道減価として
以下のとおり記載されています。
準公道的私道 ▲80%以上
共用私道 ▲50%〜▲80%
専用私道 減価の記載なし
上記はあくまでも標準的な参考値であり、
その私道の実態に応じて
適切な減価率を求めていく必要があります。
但し、現実的に市場において取引の対象となるかと言えば
なかなか難しいのも実情ではないでしょうか。
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