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時事ネタ・トピックス 〜「もがくREIT 進む二極化」〜

93日の日経に<もがくREIT>として、

「物流系に資金、進む二極化

という記事が掲載されていました。

 

「不動産投資信託(REIT)市場で二極化が鮮明だ。

新型コロナウイルスの影響で

稼働率低下や賃料収入の減少が続く

ホテル系や商業施設系の買いが手控えられる一方、

物流施設系は値上がりが目立つ。」

と書かれています。

 

これまでの二極化

 

これまでの「二極化」は、

都市部と地方との二極化、

便利な駅前と不便な郊外との二極化など、

エリア毎に二極化が広がっていたのが特徴でした。

 

コロナ禍による二極化

 

一方、新型コロナウイルスの影響では、

これまでのエリア毎の二極化だけではなく、

物件種別による二極化も広がってきたことが伺えます。

 

■工業地

 

一括りに工業地と言っても、

物流倉庫系、工場(大工場・中小工場)系では

影響が異なってくると考えます。

 

物流・倉庫系は、巣ごもり消費が伸び、

倉庫需要が増加するとの期待で堅調に推移しています。

 

一方、コロナ禍による需要急減などで

操業が停止した工場系はダメージを受けています。

 

さらに、大企業が所有する大規模工場より、

中小企業が所有する中小工場のほうが

大規模工場より大きなダメージを受けていることも。

 

■商業地

 

店舗、ホテル、オフィスビル等で

影響が出てくるタイミングが変わってきます。

 

店舗やホテルは、需要蒸発により

ダイレクトに収益を直撃し、

業績への打撃がタイムリーに顕在化します。

 

一方、オフィスビルは賃貸借契約により

解約まで数ヶ月必要な場合が多く、

店舗やホテルのように

タイムリーには収益に影響を与えません。

 

ただ、今後は在宅勤務の普及等により

オフィスビルについても影響は避けられず、

今後じわじわと影響が出てくるものと思われます。

 

NAV倍率

 

不動産を時価評価した純資産価値に対する

投資口価格の割安度を表す指標です。

株式の株価純資産倍率に相当します。

 

現在は、物流系REIT1倍以上、

商業系REIT1倍未満が多いです。

 

不動産のうち収益物件は、

収益価格(その物件からいくら儲かるか)で

時価が決まります。

 

商業系の店舗・ホテル・オフィスビル等では

テナントからの賃料減額要請も多く、

賃料減額=収益性低下=収益価格(時価)低下です。

 

NAV倍率が最も低いもので0.5倍、

純資産が「1」あるのに「0.5」でしか

評価されていないことになります。

 

仮に、収益や賃料の大きな下落で、

0.5」が市場における適正価格だとしたら、

将来的に純資産価格が半減してもおかしくないかもしれません。

(もちろん単なるイメージで極端な解釈ですが)

 

商業系の不動産価格は下落していくことになり、

これまで地価上昇をけん引していた

ホテルの市場動向からも目が離せなくなります。

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