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  2. 鑑定評価の実務
  3. 鑑定って何を見てるの? 〜価格形成要因・一般的要因〜
 

鑑定って何を見てるの? 〜価格形成要因・一般的要因〜

鑑定評価って何を見て値段付けるの?

どのようなことがあったら

価格が上がったり下がったりするの?

このようなご質問もよく頂きます。

 

たとえば、新型コロナウイルスは景気に影響を与え、

不動産の価格(市場動向)にも影響を与えているのですが、

どのような理由で影響があるのでしょうか。

 

需要と供給の原則

 

不動産の価格はわかりにくくて難しいと思われますが、

不動産も需要と供給で価格が決まるのは同じです。

 

需要が高い(人気がある)不動産は高くなるし、

需要が低い(人気がない)不動産は安くなります。

とってもシンプルで簡単なのです。

 

このような需要と供給に全般的な影響を与えるのが、

下記の「一般的要因」です。

 

価格形成要因

 

不動産鑑定評価基準では、

不動産の価格を形成する要因」として

以下の3つを挙げています。

 

一般的要因」:全般的な景気動向、人口動態、政治経済の情勢など

「地域要因」 :駅距離などの利便性、人気の有無、地域の居住環境など

「個別的要因」:形状や面積、角地など、その土地の個別的な要因

 

不動産の価格が上がったり下がったりするのは、

これらの要因が変動するためです。

 

一般的要因は国や都市レベル、地域要因はご近所レベル、

個別的要因は対象地そのもの、というイメージでしょうか。

 

一般的要因

 

今回はその中で「一般的要因」を取り上げてみます。

一般的要因は、自然的要因、社会的要因、経済的要因、

行政的要因の4つに分かれます。

 

■自然的要因

 地理的位置関係地勢、気象の状態など。

 

 都心部から離れるほど地価は下がりますし、

 山が多い平野が多い、暑い寒いも価格に影響します。

 災害の危険なく、温暖なところに住みたいですよね。

 

■社会的要因

 人口の状態生活様式の変化など。

 

 人口減少=不動産需要減少につながるため、

 将来的に不動産価格は下がっていく方向になります。

 

また、生活様式等の状態では、

コロナで在宅勤務が浸透するなど変化が大きく、

 不動産を見る目が変わっていく過渡期にあると思います。

 

 通勤・通学の利便性を考えなくてもよくなったり、

都心部のオフィス需要が減少したり、

 これまでとは違った価値観で

不動産が選ばれていくことになります。

 

■経済的要因

 物価、税負担、会計制度、技術革新、交通体系など。

 

 物価が上がれば不動産価格も上がる可能性が高いですし、

 相続税や所得・法人税が変われば、不動産の動きも変わります。

 相続税増税で賃貸マンションがいっぱいできましたよね。

 

 ICTが進めば、地理的な距離を飛び越えられるため、

 都心への一極集中が減るかもしれません。

 

■行政的要因

 土地利用規制、建物規制、不動産の税制や施策など。

 

 規制が緩和されれば、京都でも高い建物が建てられますし、

 不動産の税制や中古住宅推進などの国の施策も

 不動産の価格に大きな影響が出てきます。

 

 バブル崩壊の原因となった総量規制なども

 不動産の価格に大きすぎる影響を与えましたよね。

 

このように一般的要因は不動産の価格に大きな影響を与えます。

地域や個別的な不動産の状況を見る前に、

まずは大きな流れをしっかり押さえておくことが大切です。

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